「無制限」携帯プランには注意が必要
ドコモ・au・ソフトバンクなどキャリア3社値下げの春
大手通信キャリア3社のオンライン専用の低料金のプランや、サブブランドの利用料金引き下げが注目を集めがちだが、この春、大手キャリア3社のメインとなるブランドも一斉に利用料金の改定を行い、大容量プランの内容が大きく変化した。ケータイジャーナリストの石野純也さんの解説である。
KDDIは3月1日にauの「使い放題MAX4G/5G」をプランに追加した。ソフトバンクも3月17日から「メリハリ無制限」というプランを導入。NTTドコモからは4月1日から「5Gギガホプレミア」「ギガホプレミア」を新プランとしてスタートした。
無制限プランの範囲には注意が必要
プランの料金は3社ともほぼ横並びとなっており、NTTドコモの「5Gギガホプレミア」は月7315円、auの「使い放題MAX4G/5G」は月額7238円、ソフトバンクの「メリハリ無制限」は月額7238円となっている。
光回線や家族割引とのセット割があるのも同じ点で、割引を全て適用すると、3社ともに月額4928円になる。NTTドコモの現行プラン「5Gギガホ」は8415円、割引適用後でも6028円となるため1100円の値下げとなる。
ソフトバンクとauの値下げ幅は更に大きい。大容量のプランを使っている利用者はプラン変更した方が無難である。新料金プランは3社供にデータ通信容量が無制限となった。無制限の料金プランは元々はauのみで、今回はソフトバンクがプラン新設、NTTドコモはキャンペーンとして提供していただけだった。
ただし「無制限プランの範囲」は各社で違いがあるので注意が必要だ。NTTドコモの「ギガホプレミア」は4Gようと5G用があり、無制限は5G用のみとなっており、利用料金ハ5G用の方が110円高いが、パソコンなど、他の機器をスマホ経由で繋ぐテザリングも無制限になる。ソフトバンクとauにはテザリングは30GBまでという制限がある。1人暮らしで自宅にWi-Fiがない場合に思う存分使えるのはNTTドコモだけになる。
auは動画配信とセットプランも用意
auは有料の動画配信や音楽配信サービスなどを利用して「使い放題MAX4G/5G」とセットになったプランで他社と差別化を図っている。例えばネットフリックスパックはネットフリックスのベーシックプラン(990円)と、テレビ朝日系の動画を配信するテラサ(618円)さらにアマゾンプライム(500円)がセットになり月額料金が8338円、これらを個別に契約していくと合計は9346円になるため約1000円お得になる。
さらに、テザリングのデータ容量が30GBから60GBに倍増する。これらの動画配信サービスを使いたい人にはお得なプランになっている。また、3社共通で、月のデータ使用量が3GB以下だった場合は1650円の割引となる。ただし、毎月3GB以下の人は、サブブランドやオンライン専用プランに変更した方が料金は安くなる。この割引は、あくまで一時的に利用料が少なかった月のためのものとなる。
無制限プランはやはりお得で便利
データ無制限まで入らないという人も多くいるかもしれないが、データ容量を気にしなくていいと、SNSにアップされた動画を見るのやめるなどといった我慢の必要がなく快適に使える。職場や自宅でいちいちWi-Fiに切り替える必要がない、外出時にパソコンを繋いだりアプリの更新をしたりといった作業も気兼ねなくできて重宝できる。
5Gが普及すると、コンテンツを提供する側もそれに合わせて音楽の音質や動画の画質を上げてくるため、自然とデータ使用量は多くなる。割引を適用すれば5000円以下と比較的に割安となるため、データ無制限プランへの変更の検討はありということだ。






